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小泉 徳潔; 松井 邦浩; 奥野 清
Cryogenics, 50(3), p.129 - 138, 2010/03
被引用回数:11 パーセンタイル:43.03(Thermodynamics)原子力機構はITER-TF導体の25%の調達を担当しており、原子力機構が開発したTF導体の性能検証試験をスイスのSULTAN試験装置で実施した。本サンプルでは導体長が2.5mと短く、導体内の電流分布はジョイントの影響を受けやすい。一方、ジョイント部は2Tから7Tの不均一な外部磁場を受けるため、銅の磁気抵抗効果によってジョイント抵抗にばらつきが生じる。このため、導体内に電流偏流が発生し、実験結果から正確に導体性能を評価することが困難となっている。そこで、集中定数回路モデル及び二次元の静電界モデルを用いて導体内の電流分布及びコンジット表面の電圧分布を計算するモデルを開発した。加えて、ジョイント内の素線と銅の接触部近傍の電流経路の形状を考慮したモデルを用いて、ジョイントの磁気抵抗効果を正確に評価し、この結果を、前記のモデルに反映した。これらの解析の結果、磁気抵抗の影響によって、分流開始温度が数百mK低く評価されていることがわかった。この影響は、ジョイント部に薄い高抵抗層を入れることで緩和できることもわかった。